太田初夏通信ーvol.71

水曜日と日曜日に配信できるように、予定を組んでいる。醜いものの中に美しさを見出せるなら、人生が豊かになる。それは酸いも甘いも経験してこその人生であり、だからこそ複雑で奥行きのある美を表現できる、そう信じている。
太田初夏 2024.03.31
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※日記※

3月28日(木)

世の中では、美しくないものを排除して、美しいもので構成しようという流れになり、それは人間とは陰陽併せ持っている中で、自分を磨き、高めていく存在という前提を捨てて、嘘でもいいから表面的にでも美しさを前面に押し出して表現しようとする世の中だと感じる。

そういう世の中では、自分の内面に巣くう醜さに嫌悪感が生まれるし、表面的で嘘のある美しさで繕っても、本当の幸せには到達できないと言うところで苦しんでいる方が多いのかなと感じる。

目指すべきところは、人間の醜さや愚かさをどこかで認めつつ、周りの方たちがそれを許容してくれて、安心して過ごせる環境を作りつつ、美しさとは?という定義を改めて、自分なりに咀嚼して表現していくやり方がいいのかなと感じている。

3月29日(金)

自分を表現する中で、他の人と違うところを伸ばしていくことはもちろん大切な事ではあるが、世の中は多様過ぎる価値観の前にアップアップしていて、皆と一緒なものを見つけてとりあえずホッとしているところが現状である気がしている。もともとスクラップ&ビルドで世の中を作り上げてきた日本の中で、価値観や様式や美的感覚もスクラップ&ビルドされつつあり、皆が不安になっている。本当の美しさって、こういうものなのかと疑問を持ちつつ、激流過ぎてどうすることもできない。世の中は美しくないものを排除しようとしている。自分の心の中の美しくないものまで、スクラップしようとしていて、妙に疼いているのではないか?そして、借り物の美しさで繕っても決して救われないのに、無意識化で美しくあろうとする自分と現実の狭間で苦悩している。

3月30日(土)

実家のチューリップは最初はいろいろな色の球根を取り寄せて花咲かせたもので、数年来咲いた後、育った新しい球根を掘り起こして翌年に花咲かせていると、黄色のチューリップばかりになってしまった。びっくりするぐらい美しい黄色。これは球根が先祖帰りするからなのですが、我が家ではそれを受け入れつつ、毎年黄色のチューリップを楽しんでいる。何より先祖帰りしたチューリップは、花瓶に活けても本当に強くて、いつまでも長持ちしたり、風雪にも強くてさすが野性の力だと感じる部分が多い。

3月31日(日)

黒い花には禁忌なイメージがあって、触れてはいけないものだという美しさがあって、とても好きだ。一昔前までは、黒のチューリップや黒百合など、花屋さんで見かけていたが、最近少し見かけることが減ってきた。黒チューリップの花言葉は「私を忘れて」、黒百合には「復讐」「呪い」があって、あまりいい花言葉ではない。しかし、アイヌ民族の伝説には好きな人への想いを込めたクロユリをその人の近くにそっと置き、相手がそのクロユリを手にすれば、二人は結ばれるとされるというものがあって、「恋」という花言葉を持っている。だから、黒い花はすごいエネルギーを秘めていて、そこに美しさを見出す感じがする。

「私を忘れて」という黒いチューリップを持たされたら、きっと一生忘れない。

質問→回答集※

いろいろな方からやってくる質問に対する回答をまとめてみました。

<あなたは警察です。一言で立てこもり犯を不安にさせてください>

俺たち眠いから、あとはAIに任せる。ドローンで見張ってるから。あとはよろしくね。

<セリフに「結論から言いますと」を付けて、頼りない感じにしてください>

結論から言いますと、あのですね、これには訳がありまして・・・すみません。ええと、誰のせいでもないと思うんですけど、どうしようもなかったんです。力不足で、、、

<気持ちが沈んでいる時、あなたはどうしますか?>

気持ちをどういう風にというよりは、身体のメンテナンスをと考えて、睡眠をしっかり取って、バランスよい食事を取り、身だしなみを整える。そうさせた後に、自分と繋がる人々に、感謝の気持ちや想いを伝えることで、精神的な安定を図る。その手順でやっています。

<料理では何を作りますか?>

家にある材料で何ができるか、材料でネットレシピを検索して、これいいかもと目星つけて足りないものをスーパーやドラッグストアで買い足して料理している毎日です。家族の好みを考慮しつつですが、あらゆるものを作り、レシピ通りではなくて自己流にアレンジして作る感じです。

<好きなアニメはありますか?>

妻がSPY×FAMILYを好きな影響もあって、私も見るようになって、その世界観やキャラクターが好きになりました。特にこのキャラクターがという訳ではないのですが、互いに弱みや大変さを抱えつつでも、家族でも親子でも恋人でもない関係にも関わらず、協力し合い助け合い理解し合おうとしている三人のトライアングルが、現代の世の中の考え方やみんなが無意識に求めているものと合致していて、見ていて心地いいのかもしれないです。

作品(詩・散文)※

二人一緒に千年暮らそう

苦しみも悲しみも越えて

優しさで編む布に包まり

素肌で抱いて温め合おう

『結婚』

妻と知り合い結婚したことによって、私は大きく成長できた。妻の愛に支えられて、自分がしっかりしなきゃと、自立・自律した。自信が生まれて、責任感が生まれて、肝が座った。

二人のこれからのテーマは『二人四脚』であるとし、この言葉を胸にして、二人がどんな状態でも、信頼し合い、助け合い、互いの能力を引き出しつつ楽しめている。

妻を心から愛していて、いつか妻の夢を叶うように、全力で支援したい。悔いなく活動できるように、心の支えになり、知恵を絞りたい。

珍獣である私は、陰陽併せ持ち、恥ずかしい一面を隠し持ち、醜い姿ですが、そんな私に自信を持たせて、いいことはいい、それはダメーと、愛ある素直さを見せてくれる妻に感謝

いつもありがとう

  ここから※食卓※、※コラム※、※編集後記※があります

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